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B級釣人"Tiger"の釣行記 黒瀬ダム(愛媛県西条市) 前回へ。インデックスへ。次回へ。
98年10月某日(土曜日)
晴れ

1.忘れられかけた名門リザーバー
 とあるどしゃぶりの金曜日に会社を休んで奥池、府中湖など、一人で行ってはみたものの、水が悪いのか、私の腕がたらないのか、釣れん。
 ま、まずい。このままではまた釣行記のネタとしてマンネリ化してしまう・・・
いいかげんに「爆釣!」っていう記事を書きたい・・・。いやはや弱った。
毎度毎度、「1匹」とか「坊主」じゃあ、あんまりだ。あふれ出る涙を押さえ、半ば放心状態で運転していたら、気がつくと車は三豊町を通りすぎていた。
 あ、このままでは川之江まで行っちゃうな・・・。そうだ!!
私の脳裏にあるリザーバーの名前が浮かんだ。

  「黒瀬ダム」

四国デカバス伝説の幕開けとなった由緒正しい60upのリザーバーだ!!
人気的には最近、金砂湖や玉川ダムに押されてはいるものの、愛媛でもっともデカバスの実績が多いリザーバーだ。
 そういえば実は行ったことが無かった。

以前とあるホームページに前回のサメウラで「四国の主要リザーバー完全制覇!」って書いちゃった以上、ここに行ってないのは釣人機関として非常にまずい。
そういやあ金砂湖はまだ濁りがひどかったなとか思い、気がつくと高速道路に飛び乗っていた。
 「香川のバスは相手にしてくれへん。その点、愛媛のバスは義理堅いはずや」
と相変わらず訳わかんないことをなぜか関西弁でつぶやきながら、傷ついた心を癒すため、わが心の旅の終着駅として「黒瀬ダム」へ向かった。

2.獣道を行く獣

 まず、今回ボートも持って来てないのに、なぜかボートスロープに向かう。
なぜならリザーバーにおいてはスロープも数少ないオカッパリのポイントとして有効なはずだ!とした計算は今、釣行記を書きながら考えただけで、たまたま通りがかったからだ。
 うわさ通りスロープ入り口には工事中のため、ロープが張られている。しかし、ちょっとしたカーブにこんな小さな橋を大掛かりに工事して30秒も移動時間が短くなるのだろうか?と、愛媛県政に不満を覚えながらも降りようとしてみるが、断念。
「立ち入り禁止」の看板をあえて無視してまで60アップを釣っても仕方ない。
 そこで反対側の第一公園に行ってみた。ここはキャンプサイトになっていて2組程の家族づれがバーベキューをしている。釣り人の姿は見えない。
気がつくと家族みんなで私の方をものめずらしそうに見ている。
ま、まずい。和やかな一家団欒の雰囲気を突然の怪しげなおっさん登場でぶち壊してしまったようだ・・・
坊や、ごめんよお・・・と道に迷ったフリをしてそそくさと退散。孤独な一人旅に家族のあたたかいムードは似合わない。
続いて第二公園。お。いるいる。Basserが!!しかもみんな素人っぽいぞ。
「やった!」うっしゃ、かっこよく決めるぞ!昨日買ったばかりの長靴に履き替え、サングラスをしていざ駐車場下のシャローに下りてみる。(なぜか長靴ってハッタリききそうやね)
 ん?そう人数が多くないもののみんな等間隔に並んで釣っている。しかも動かない。「うっ、割って入るスキがない。」せっかく隠れて練習したピッチングで60アップのはずが・・・。こういうときは一人が動けば全員動き始めるのだが、誰も釣れてないのにその場を離れようとしない。
 おいおいオレにも釣らせてくれよお〜。
 そこで第二公園駐車場下のシャローをあきらめ、公園沿いに奥に行って見る。
公園を抜けると獣道が待っていた。
「獣道を行く獣Tiger」
うーーん、まあまあだな。とかホームページのタイトルを考えながら、ひたすら歩き、オカッパリポイントを探す。しかし、いけどもいけども急斜面で都会派の私には少し無理な森が続く。そうこうしているうちに困ったことが起きた。

3.なんだよおおおお
 あれ?み、道が無い・・・なんで?普通、こういう獣道ってどこかには続くものなんだけど突然終わっている。
釣りたいさ。でも、でも
「道がねえんだよおお!!」
と一人でパンヤオの真似をしても始まらない。そこでブッシュの中を掻き分けながら更に進む。もう後戻りは出来ない。そもそもわが人生に「引き返す」という文字は無い。
そうこうしてると、やっと明るいところに出た。が、

 「ぐぇっ!!!黒瀬おまえもか!!オー!!マイ・カフェ・ラテ!!」

そうなんです。激にごり・・・・
しかもちょっと大きな流木がプカプカ。なんてこった・・・
茫然自失。プー−−ン。プーーーーン。プーーーーーーン。
あっという間にやぶ蚊に三箇所もかまれている。
あーーーあーー。ま、案外、こんなところにデカバスがいるんだよな。
あの時黒瀬ダムが脳裏に浮かんだのは必ずや神のおぼしめしのはずだ。
状況は最悪ながらも自信満々だ。とりあえず、今、修行中のバズベイトをバシャバシャ投げて見る。「うーーん。今日は活性が低いな・・・」
初めて来たくせに我ながら言うことだけは一人前だなあと思いつつ、ラバージグをチャポチャポ投げて見る・・・。やっぱまずはワームで1匹釣ってからだな・・・。SENKO、ジャンボグラブ、4インチカーリーテールとっかえひっかえノーシンカーでゴミの隙間を一つずつフォーリングさせてみる。
ま、まあ数が出ないときはでかいのが来るもんだよな・・・。その後も延々とスピナベからトップウォータープラグまで持っているルアーをすべて試してみる。

釣れん。

 まずい。暗くなってきた。こういう時に限って懐中電灯を持ってくるのを忘れている。
でもここまでの道を暗やみの中、帰るのはおっかない。
 「そうか・・・黒瀬ダムはもうバスがいなくなってたのか(ウソ)・・・」
最近言い訳さえもさえない。結局そのまま納竿。

結局3時間ぐらい粘ったんだけど、


 坊主でございました。



さようなら黒瀬ダム。もう当分来ねえよ。アーバヨ!!
しくしく。もう何も信じない・・・。




 4.そんなわけで・・・
 やっぱりある程度釣りの腕がないと黒瀬ダムはオカッパリでは厳しそうです。
しかし、どう見てもスロープの工事が当分終わりそうにありませんので、しばらくそっとしておきましょう。そしてプレッシャーも減り、いつかスロープの工事が完了した日は間違い無く、デカバス伝説が始まるのでしょう。
その日まで、黒瀬ダムよ、さようなら。



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